« 休息日 | メイン | 第10回師家懇話会 »

2006年02月03日

節分追儺会(せつぶんついなえ)

今日は節分の追儺会行事である。僧堂では日が落ちる5時半頃、飯炊き役の典座が浴室で褌1枚になり予め用意の真っ赤な絵の具を体中に塗る。シュロの木の外皮で作ったパンツ、人参の角、手作りの金棒を持つとこれで鬼は出来上がる。提灯を掲げ、警策を腰に差して案内役は殿司、全ての部屋の障子を開け放ち、大声で、「ごあんない!」と叫ぶ。後に従った件の赤鬼が部屋中を巡り金棒を突き立て、「うお~!」と吠える。とその後から副随が升の豆を思いっきり投げつけ、「鬼は外、福は内~!」と叫ぶ。鬼は、「ごもっとも~ごもっとも~!」と言う。これで一部屋終わる。この様にして上方より順次豆をまき、禅堂、聖侍、東司などを経て終了、山門の外へ鬼を放り出して円成となる。それから鬼は直ぐ風呂に入り体中の絵の具を落とし冷え切った体を温める。鬼が風呂から出てきた頃合いを見計らって総茶礼となる。お茶を飲み、豆を年の数だけ取って終わる。以上が僧堂の追儺会である。寒気の一番厳しい時期に行われる行事だけに、特に赤鬼役は楽じゃない。余程気合いを入れて臨まないと赤鬼が青くなる。

投稿者 zuiryo : 2006年02月03日 20:01

コメント