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2007年06月26日
熱時は闍黎を熱殺す(ねつじはじゃりをねっさつす)
今年は土砂降りになったかと思うと急に日差しが出てきて、今度はカンカン照りと言う具合で、極端な梅雨である。今朝も早朝ハチの散歩に出掛けたら雷鳴と共に猛烈な雨、カッパを着せずに出掛けたので、まるでボロ雑巾のように成ってしまった。午後からは日差しが出てきて今度は蒸し暑いの何のって。こうなると必ず出てくる快川国師の、「心頭滅却すれば火も自ずから涼し」という言葉。この季節の風物詩のようなもので、今日も地元の新聞に市内の方が、岐阜に大変縁の深い国師の顕彰碑建立を発願されたと報じていた。因みに1年間だけだが当寺の住職にもなっておられる。僧堂でも丁度碧巌録43則、洞山無寒暑を提唱している。不思議に符丁が合ってきた。洞山は、「寒時は闍黎を寒殺し、熱時は闍黎を熱殺す」と言っている。暑いときには日陰なんぞへ引っ込んでおらずに、炎天下大汗掻いて作務をして、あと体を拭けばさっと涼風が吹き抜けるような爽やかな気持ちになる。何も暑さ寒さばかりではない、苦楽、生死もみな同じことである。
2007年06月23日
新忌斎
3月遷化した尼僧の、俗に言う49日法要に出掛けた。5年前、専門道場に成ったため、住職には師家分上の者という資格が必要になったため、目下該当者無し。本山宗務当局とも相談して、当分の間本山預かりとなった。壇信徒もこれで一応安堵し、自分たちも頑張って寺を支えてゆきますということになった。今日の法要にも数十人の壇信徒がお詣りし、殆どの者が出席という次第である。昨日の大雨が嘘のような好天に恵まれ、気持ちよく法要が終わった。その後の出斎の料理も尼僧雲水達が昨日の把針灸治を返上し、全て手作りのもの、亡くなられた尼僧への何よりの供養であった。ところで話は変わるが、このところの暑さで、伊奈波神社詣りのウオーキングもへとへと、そこで久しぶりに裏山を歩いてお詣りするコースに変更した。鬱蒼と茂る木立の中を歩くのは涼しい上に森林浴も兼ね、誠に快適である。山坂をせっせと歩くと程良く汗も出てきて、これが又一層心地良い。山ですれ違うおばちゃん達に、「まあ~お珍し~い!」などと声を掛けられ、こりゃ~当分、止められんな~と思った次第。
2007年06月22日
梅雨
15日から大接心があり、昨夜無事円成。で、その間徒然日記もお休みしたというわけ。今日は把針灸治、本来ならゆっくり骨休めの日になるのだが、生憎教区の安居会(あんごえ)が始まり、早朝よりばたばたと大忙しである。どんより重くたれ込めていた雲も8時過ぎにはしとしと雨が降り出し、間もなく本降りに成ってきた。大接心中は梅雨真っ只中にも拘わらず、連日晴れ上がり暑いの何のって、大汗かいて坐禅を組んだのに、終わった途端にこれだ。ところである本にこういう事が書いてあった。身体的な老化の程度を知ることは、例えば老眼などでも明らかなように、比較的解りやすい。しかし心のほうは案外分かりぬくいものだ。それを測る尺度の一つに、「最近の若者は・・・・」と、非難したくなると言うことがある。つまりこれは老と若と言う対立の、「老」に自分の身を置いていることを意味する。立派な老化現象である。ふむ~、な~るほどと納得した次第。
2007年06月14日
無門関
昨夜は平成漢学塾の講義を拝聴、これはもう一つの講義、佐藤一斎の「言誌四録」に連動したものである。言誌四録は膨大な古典を下敷きにしているため、その元になる書物も紐解かなければ、本当のところは解らない。そこで、昨夜の無門関講義となったわけである。語録からまったく宗教色を抜いて、一語一句漢学者の立場からの話しは大変良い勉強になった。我々はややもすると全てを悟りに結びつけて解釈する傾向があるが、忠実に言句に従って読んで行くと言うことも大切だと改めて感じた。特に語録の書かれた時代背景から俗語が多用されているので、先生の話から時代の雰囲気が伝わってきた。また、本にも相性があるというお話し、なるほどごもっともである。何事でも理屈抜きで、何となく好きとか何となく嫌いと言うのはあるものだ。
2007年06月10日
雷雨
このところ定まらぬ天気模様、昨日もさてこれからハチの散歩という間際、稲妻が走り猛烈な雨。道路はまるで川のよう、ハチにはカッパを着せ、私は傘をさして歩き始めたが、傘などさしていても殆ど効き目なし、びしょ濡れになった。ハチも頭と尻尾はカッパがないから、こりゃ~まいった!と言う顔をしている。それでも1時間ほど歩いて帰ってきたら、途端に雨は止んだ。あの豪雨の中歩いてたのは何だったのかと思ってしまう。今日も午後3時頃まで降ったり止んだりだったが、急に晴れ上がりお日様が出てきた。このすきに、伊奈波神社までお詣りを兼ねてウオーキング。一汗かいて良い気分になった。本当は今日、早朝に出立して駒ヶ根方面でスケッチの予定だったが、この天気でおじゃん。楽しみにしてたのに!「気に入らぬ風もあろうに柳かな」である。
2007年06月08日
お墓詣り
裏千家淡交会熱海支部で、講演をして欲しいと頼まれ出掛けた。丁度近くまで来たので郷里の神奈川へ寄り、お墓詣りに行ってきた。親戚の者も3人ばかり集まったところで、急に思い立って鎌倉の長寿寺へも寄った。2年ほど前から本堂・書院の新築工事中、境内もそれに合わせて大々的に作り直し面目一新、私が住職していた頃とは見違えるほどの綺麗なお寺に変身していた。鎌倉には杉苔は生えぬと言うのが通り相場だったのだが、どういう訳か土地にあったらしく、鬱蒼と茂っていたのには驚いた。裏山も手入れが行き届き、境内全体が2,3割広がったように思えるほどである。住職が代わると寺もこれ程変わるものかと、今更ながら驚いている。11月には落慶式が予定されている。ご寄進を頂いたお檀家の方々もさぞ喜んでくれるだろうと今から楽しみである。
2007年06月04日
趣味のドック
今日明日と2日間、恒例のドック入り。友人で、一切ドックなど受けないと頑強に拒む方もいるが、私は正反対で、ひょいひょい勇んで出掛ける。生来小心者だから、受けた方が気が楽になると言うわけだ。今朝は胃カメラのために絶食、明日は直腸カメラのために終日お粥、腹が減るなんて~もんじゃない!どだい体に力が入らない。しかしただぼ~としてるわけにもゆかぬ。運動は止めにして専ら勉強。何とか知的好奇心だけは萎えない。「さらに脳を鍛える」で、前頭葉と側頭葉の隙間を埋めるべく、努力の日々である。
1日からは雲水は皆、静岡方面へ遠鉢に出掛け、境内はし~んと静まりかえっている。お陰でずっと雨も降らず好天に恵まれ、托鉢も快調のようだ。唯この暑さは身に堪えるかも知れぬ。法衣の上まで汗が噴き出て、日差しで乾燥すると汗の塩分が真っ白に背中に模様を描くというような事も何度か経験した。これも若さの馬力があるからこそ克服できるのである。