2007年08月18日
蓋置に花押
以前、知人よりお茶に使う蓋置に朱漆で花押を依頼され、結局何ケ月経っても漆が乾かず、更にカビだらけにしてわやにしたと言いましたが、今日はその後日談。新に同じような蓋置を作って、今度は失敗しないように漆の専門家にお越し頂き、目の前で原料を作って貰い書くことにした。お世話頂いた山内K寺へ行くと、そこの和尚さんが失敗作の方も、漆をベンジンで洗い流し、カビも漂白剤を使ってこれまた綺麗にぬぐい去り、見るとまったく元通りになっていた。これには驚いた。結局二組出来たわけである。今度は先ず板に何回か練習をして、本番にかかった。無事出来上がり木箱に入れ程良くしめった布を中に入れて、これで2,3日すれば完全に固まるという。漆とは何とも厄介な代物だ。話は変わって、午前中、会下(えか)の和尚がやってきた。来年11月に晋山式をするという。墨跡100枚・色紙150枚依頼された。既に別口でも60枚・200枚と頼まれているので、これからせっせと書くにしても余りにも多い数に唖然とした。これも仕事のひとつだから、やれと言われればやりますよ。だが思っただけでもぞっとする数だ。
投稿者 zuiryo : 2007年08月18日 16:52