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2007年09月22日

百歳の老僧

松原泰道師は間もなく満百歳になられる。弊寺発行の「たより」に、平成9年の第29号から足かけ11年間ご執筆頂いた。9月発行を期に、原稿の升目も見難くなったので、辞退させて頂きたいというお手紙を拝受し、昨日はそのお礼に参上した。さすがに足腰は弱られているものの、「口だけは相変わらず達者なんです。」とご自分でも仰っておられたが、頭脳は全く衰えていない。そもそもたよりにご執筆頂くことになったのは、当時毎月一回、本堂で市内のご婦人方を対象にした法話を聞く会「ともしび会」を催していた。その講師としてお出で頂いたとき、隠寮の違い棚に積んであった「たより」をたまたまご覧になり、「私がお世話になった僧堂ですから、お役に立てれば、文章を書かせて頂きますが・・・・。」という有り難いお申し出、是非お願いしますと言うことで始まった。原稿の長さは21字75行、20字詰め原稿用紙では1字分はみ出てしまう。そこで、1字分の升目を几帳面に線を引き、21字詰めの原稿用紙にして、お寄せ頂いた。後から推敲して加筆或いは削除すると、その字数をきちんと計算して、1字たりとも狂いがない、その律儀なこと、百歳にして尚これを続けられた。全く頭が下がる。僧堂の大先輩としてご厚情に甘え、不義理の限りであったので、今までの御礼を直接申し上げるために出掛けたわけである。本当に長い間有り難うございました。

投稿者 zuiryo : 2007年09月22日 10:30

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