2007年09月28日
ともしび会
40数年前、ご婦人方を対象にした仏教法話を聞く会を発願された奇特な方が居られた。爾来今日まで続いている。発願主は既に他界され、親族の方が後を引き継いでおられる。10数年前からうちの寺が会場になって、私も一緒に話を聞くことにしている。今日の講師は奈良Y寺のT師、40代半ばながら、はきはきして、しかも熱心な話しぶりは大変好感が持てる。会が始まる前、彼がこんな事を質問してきた。「自分はひと様の前で立派なことを言っているが、心の中は煩悩や妄想が渦巻いている。仏さんの前では道を間違わぬように常に念じているが、どういう心がけでこれから進んでいったらいいのか教えて下さい。」「それは私も同様です。ちょっとでも油断したら忽ち地獄に真っ逆さまです。だから正念を相続するために毎日頑張るのです。一生これを続けて行く覚悟があれば、大丈夫です。あなたのその真正直さをいつまでも失わぬように保ちなさい。」と申し上げた。他人事ではない。彼はお薬師さんが自分の守り本尊だと言った。私は違う、常に厳しい目で私を叱咤激励するのは私自身だ。
投稿者 zuiryo : 2007年09月28日 19:43