2007年10月27日
陶工の卵
午後、知人が陶工の卵を連れてきた。40代頃より陶器が好きになり、会社勤めの傍ら多治見の陶工の弟子にして貰い、休日毎に通ってはこつこつ作陶を続けてきたという。何せただで教えて貰うため、使いっ走りから展示会の裏方まで何でもしたそうだ。今年60歳定年となり退職を機会に独立して、本格的な窯を作り作陶に専念するのだという。お金がないので敷地は知人の土地の一部を使わせて貰い、その代わりに陶器作りを教えるという交換条件だそうだ。窯も全て手作りで土を集め知人の協力も得ながらこつこつ作りつつあり、来年5月ゴールデンウイークに第1回目の窯を焚くのが目標だそうだ。師匠の窯で作ったという花入れ(伊賀焼き)を頂いた。独特の緑色が程良く広がって良い景色となっているなかなかの作品である。腕前もかなりな人だと解った。趣味もいろいろあるがここまでのめり込み、プロの域まで達するというのも出来ることではない。話を聞いていても人柄の良さが伝わってくる人で、これなら屹度思いは遂げられるだろうと感じた。
投稿者 zuiryo : 2007年10月27日 16:52