2008年02月28日
ご縁
昨日、埼玉の秩父から葬儀の拝請にやって来た。亡くなった和尚は、嘗て建長寺塔頭の住職をしていた頃、本山で夏休み子供たちを対象に禅の集いを催したとき、毎年世話係として手伝って呉れた。また彼は西宮の妙心寺派僧堂出身と言うこともあって、私が岐阜へ転住してからも、京都の本山で度々顔を合わせた。10数年前、交通事故で、不自由な車椅子生活を余儀をなくされたのだが、剽軽で明るい性格は変わらず、ずっと元気で居られたのだが、本当に惜しい人を失った。私とは同年で、お互い酒には目がない方だったから、盆暮れには忘れずに秩父の旨い酒を送ってきてくれた。これも30年以上も前のご縁がそもそもの始まりである。拝請には新命と私が嘗て住職していた鎌倉の寺の後を引き継いでくれた和尚と二人でやって来た。彼も秩父の出身で、亡くなった和尚とは交流があった。思えばなんとも不思議な縁である。さて、今日は午後から、尼僧堂へ習字に出掛けた。もう2年以上になるので皆徐々に旨く書けるようになって、教える方も甲斐がある。書はお坊さんにとって大切なことで、檀家に上手な字で書いてやればお布施も上がるというのもだ。
投稿者 zuiryo : 2008年02月28日 20:29