2008年06月24日
般若会
21日無事夏末大接心が終わり、把針灸治でちょっと一服し、昨日は朝、般若会の坐禅があった。今年は皆に坐禅の後の話のネタが切れたときには、本堂・庫裡の雑巾掛けをして貰うと予告しておいた。まだ今のところ何とか迷惑掛けずに済んでいる。ではその折りの話しを少々。二人の若い雲水が行脚の途中、大きな川に差し掛かった。法衣をまくり上げ渡ろうとふと傍らを見と、若い娘が渡るに渡れず困った顔をしている。すると中の一人が私が負ぶって渡しましょうと、ひょいっとその娘を背負うとじゃぶじゃぶ川を渡り無事対岸へたどり着いた。これから先、旅の一路平安を祈って別れ、又何事もなかったように行脚を続けた。しばらく歩いて行くと一人の雲水が、「さっきお前は良い思いをしたな~、あんなうら若い娘を負ぶって・・・・。」と言った。すると娘を背負った雲水が、「な~んだお前はまだ娘を背負っているのか。」これは人間の執着心を象徴的に表した話しである。どんなことでも心に滞っていてはいけないのだ。流れる川の如く、さらさらと流して跡には何も残らない心境というのが大切なのである。
投稿者 zuiryo : 2008年06月24日 13:57