2008年09月20日
般若心経
般若心経というお経は良く写経などにも用いられ、夙に広く知られたお経である。だから、どの宗派でも読むものかと思っていたら、さにあらずで、浄土真宗では絶対読まないのだそうだ。禅宗では所依の教典を持たないので、いろいろな宗派のお経を借りて使っている。全くこだわりはない。ところで般若心経くらい多くの解説本が出版されているものも他にはない。しかし学者や僧侶の書いたものは殆ど字句の解説に過ぎず、丁度靴を履いたまま水虫を掻いているようなものだ。そう言う中で生命科学者の柳澤桂子氏・NHKラジヲ深夜便心の時代で聞いた、鍼灸師、阿部健治氏、お二人の般若心経は琴線に触れた。お経はその人の全人生を照らす鏡のようなもので、自分の正体をさらけ出すわけだから、軽々しくは扱えぬ。そういうぎりぎりの所で、真実の姿が垣間見られるのである。このお二人の心の深さをひしひしと感じた。
投稿者 zuiryo : 2008年09月20日 16:19