2009年01月09日
水道工事
うちの寺には水道用のタンクと井戸用のタンクが二つある。井戸水は鉄分が多く飲用には適さないので、専ら水洗トイレや散水・洗濯などに使い、飲用は全て水道でまかなっている。ところが数日前より私の部屋の風呂の水がにわかに濁りだした。はじめは風呂釜の故障でさびが出てきたのかと思ったが、どうも原因はそれではなく、水道タンクに井戸水が誤って入ってしまったと言うことが分かった。昨年暮れに水道工事をして、万一ポンプが一台故障したとき、もう一台のポンプがバックアップするようにした。その際どう配管を間違えたのか、綺麗な水道に汚れた井戸水が混ざってしまったのだ。少しぐらい飲んだからと言って命に関わることではないが、水道工事屋の杜撰さにはあきれた。これがガスや電気だったら大変なことになる。以前ある人と話をしていたときこんな事を聞いた。ペンキ屋と水道工事は誰でも直ぐに始められる商売だそうだ。多少塗り損ねても塗り直せば済むし、いい加減な工事でも水は漏れれば直ぐ分かるからだ。その点ガスや電気は大事故に繋がりかねないから、それなりの資格がなければ駄目なのである。ふと、お坊さんの世界はどうだろうかと思った。禅宗では一定期間厳しい修行があって、初めて和尚さんになれるわけだが、近年は極めて安直に資格を与える傾向にある。まっ、お坊さんの場合はいい加減なお経を読んでも、大事故に繋がると言うことはないので何となく済んでいるが、こういういい加減さはボデェーブローのように、じわじわ効いてきて、最後にバタン!ということもあるので、宗門全体で真剣に考えなければならない大問題だと思っている。ところが長年の体制下にどっぷり浸かって、イマイチ危機感がないというのが何とも歯がゆい。いやはや、水道工事屋に文句を言っているうちに、とんだところへ話がいってしまった。
投稿者 zuiryo : 2009年01月09日 20:32