2009年01月15日
祝聖(しゅくしん)
今朝は午前2時半起床、軒につるした寒暖計はちょうど零度、部屋の窓を開け放ち掃除機をかけて埃を全て吸い取る。空気まで澄んで誠に気持ちよし。洗面を済ませ法衣・袈裟をつけて机の前に座ってじっと大鐘の鳴るのを待つ。この間日誌に気温を記入、今日一日の用事をメモして忘れないようにする。やがて半鐘が鳴り本堂へ出頭、大きな声を張り上げて祝聖のお経を読む。その後、総茶礼・坐禅・喚鐘・日転掃除・粥座と続き、一息入れ講座となる。開け放った本堂では身を切るような寒風が吹き抜け、体も手もこちこちに凍る。隠寮廊下には点々と血の跡、これは隠侍のあかぎれから滲み出たもので、嘗ての雲水時代を思い出し心が痛む。しかし脳天に染み入るような寒気がやって来ると、不思議に元気がもりもりと沸いてくる。永年の習性となっているのかも知れない。こんな時縮こまっていたら、とても僧堂では居れん。休憩時間にあたる焚き火の暖かいこと、顔も手も真っ赤っかに火照ってくる。火がこんなにも有り難いものかと、改めて思う。これからしばらくはこの繰り返しだが、梅は寒気を経て芳香を放つである。
投稿者 zuiryo : 2009年01月15日 04:53