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2009年01月16日

筧(かけひ)

茶室前の蹲踞は檜の丸太の上部をくり抜いて水路を付けた物で、長さは3メートルくらいあり、、自然に水が絶え間なく流れるようになっている。ところが鬱蒼とした木々から落ち葉が舞って切り込みの溝はたちまち塞がってしまい、蹲踞に到着するまでに途中で水がこぼれ落ちる。そこでしょっちゅう溝掃除をするわけだが、それはいつも私の役目、これが結構しんどい。一計を案じ、溝にゴムホースを伝わし、上を杉皮で覆い見栄え良くした。これなら掃除は不要となり調子良いわけで、ばっちりと思っていた。ところが数年後、杉皮がぼろぼろになつてゴムホースがちらちら見えだした。これは不味い、さりとて簡単には杉皮は手に入らぬ。そこで日曜大工店に出かけ探したが無い。それに代わる物をと店員に聞くと、代用品で人造杉皮がありますと奨められた。やはり自然の物と比べるとイマイチだが、取り敢えず買ってきて一応全て筧を覆い、何とか格好が付いた。植え込みの間を縫うようにしての作業だったから体中落ち葉だらけになったが、まことに調子良い。時々流れる水を眺めながら一人悦に入っている。

投稿者 zuiryo : 2009年01月16日 21:02

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