2009年02月03日
立春
今日は立春、近くの梅林公園の白梅は既に相当咲きそろってきた。今頃が一番寒気厳しい時期なのだが、今年は暖かいため梅の開花も早めである。しかし世の中暗い話ばかりだ。世界に冠たる一流企業が軒並み大幅赤字、テレビや新聞のニュースを見るのも嫌になる。巷には寝るところもない人が溢れ、働き場を求める人で連日ハローワークは大忙しだそうだ。宗教学者のように「無常」で片付く話ではない。しかし今までの生き方を見直す良い機会でもある。一方では農業や水産業、庭師や左官などの職人さんなどは、恒常的人手不足に悩まされている。うちに来る庭師さんも平均年齢は70歳、後を継いでやる若者は一人も居ない。汚いきつい危険の3kは頭から避けて通る。こういう風潮は我々宗門も同様で、同じ資格が取れるなら、なるべく楽なところが良いとばかりに、そう言う評判の僧堂は大盛況である。だが嘆いてばかりいられない。何百年の歴史の間は、常にこういう事の繰り返しできたのだ。世俗の風潮など知ったこことか、ただ孜孜兀兀(ししごつごつ)として修行するのみである。
投稿者 zuiryo : 2009年02月03日 21:14