2009年04月04日
夜桜
4月2日、京都の本山へ遠諱(おんき)法要のため出掛けた。私の担当は3日午前9時、前日はそのために用意して頂いた宿に泊まったのである。そこは二条城の真ん前のホテルで、私の部屋からも目の前に見える。隠侍と二人で夕食を済ませ時計を見るとまだ午後7時、寝るには少々早い。そこで、二条城へ夜桜見物へ行こうではないかと相談がまとまり、広い堀川通りを横断、一人400円也の入場券を買って中に入った。券を差し出すと我々の格好を見て、お坊さんは無料ですから結構ですと、券を受け取らずに中に入れてくれた。最初からこうなら買うんじゃなかったと思ったがもう遅い。中に入るとぞろぞろと人で溢れていた。何本かの桜に下からライトを浴びせ、さぞ満開なら綺麗だろうな~と思いながら、1,2分咲きの寂しい蕾を眺めて終わり。桜の花はぱっと満開でこそ華やかで良いものだが、蕾で然も夜では何の花見かというものだ。骨折り損のくたびれもうけと言うが、敷石をぎしぎし歩いただけだった。入場券売り場に並んでいた若いカップルに、未使用の券を、「貰って!」と言って差し上げ、がっくりして宿に戻った。うちの門前の桜はもうとっくに満開である。それなら京都も満開と勝手に思ったのが間違いで、今年は地域によって随分ばらつきがあるようだ。さて翌日の法要だが、お詣りの方々は岐阜の飛騨地方と静岡東部の壇信徒500人、4月に入ってもまだ小寒い日、遠路早朝よりお出かけいただき、有り難いことであった。
投稿者 zuiryo : 2009年04月04日 09:07