« 生涯現役 | メイン | 湖北の街の村おこし »
2009年04月21日
伝染病
伝染病と言っても、ここで言うのは一般的な病気の伝染という話しではない。僧堂で一人やたら眠る奴が居る。困るのは講座の時だ。話しが始まるか始まらないうちに、こっくりこっくりやっている。講座中殆ど眠りっぱなし、話なんかてんで聞く気なし。たびたび、「起きとれ~!」と大声張り上げて叱りつけるが、効果なし。言うこっちの方が草臥れる。さらに困ったことには、どうも「居眠り菌」というのが有るらしく、周辺にこの菌をばらまくから、こいつの周辺の者までこっくりこっくりやり出す始末だ。こういうのに限って飯だけは良く食う、僧堂の食事は大半が含水炭素だから、水ぶくれのようになってぶくぶく太っちゃう。その巨体を支えるために相当エネルギーを要するため、動くとき以外は専ら省エネモードになるわけだ。故に寝るのが一番と、誠に理にかなって、ごもっともと言うほかないが、困った奴だ。そう言えば郷里の墓に、一休さんが木魚に寄りかかって居眠りしている石像が置いてあった。どうも小坊主というと居眠りするというのが世俗的イメージらしい。お寺は朝が早いから、慢性的睡眠不足に陥って、暇さえあれば寝てしまうと思うのだろうか。まっ、たしかに現実でもこういう風だから、中ってはいるが、しかしそう言う出来の悪いのは一部で、大半の者はまなじりを結して頑張っている。ところで今日は終日雨、庭の新緑が文字通り滴り落ちて、一層生き生きとして鮮やかである。これでまた草がわっと生えてくるかな~と、じっと庭の地面を見つめた。
投稿者 zuiryo : 2009年04月21日 20:22