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2009年05月12日

認知症

認知症と言っても人間ではなく愛犬ハチのことである。人間年齢でいくと、優に80歳は超えているので仕方がないことだが、万事にものぐさになって、私の姿を見ても上目遣いに一瞥するだけで、表情一つ変えない。小さかった頃はちぎれんばかりに尻尾を振って、飛びついてきたのだが、その頃のことが妙に懐かしく思い出される。2,3日前も、カンカン照りに日向ぼっこをしたため脳貧血を起こしてぶっ倒れた。2回目である。幸い直ぐ回復して事なきを得たが、これなども老齢化により体力の衰えが顕著になった表れであろう。近くの公園へ散歩に出掛けたとき、たまたまベンチに腰掛けてパンを食べていた人が居た。目敏く見つけてじ~と欲しそうに眺めて動かないのだ。仕方がないから間に割って入り、通せんぼをしたところ、いきなり私の足に噛みついてきた。その時の形相たるや凄まじいもので、並尋常ではない。よく酒乱の人の豹変に驚かされるが、ハチは「食乱」で、食い物のことになると人格が一変、あの優しいハチが牙むき出し目を三角にして鬼のようになってしまう。つまりこれなども老齢化により、自己中心的、食うか寝るかどちらかになってしまったからであろう。そう言うハチをじっと見ているうちに、何だか自分のやがて行く道を見ているような気がしてきた。

投稿者 zuiryo : 2009年05月12日 10:09

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