2009年06月07日
養生訓
人生如何に生きるべきかは、大変重要な問題である。地位や名誉・財産その他諸々を我がものに出来たとしても、尚重要な問題は心身ともに健康であることに尽きる。貝原益軒は人生の達人とは自己が楽しむことを知る人だと言っている。そのためには先ず第一に旅をすること。「名勝の地、山水のうるわしき佳境に望めば良心を感じ起こし、徳をすすめ知をひろめ、目を遊ばしめ風土を問い、名産その味をこころむ、いとめずらしく、なぐさむわざなり。」次に旅に付きものの酒である。「酒は天の美禄、少し飲めば心を寛くし憂いを消し、元気を補い血を巡らし、人と歓を合わせその益おおし。」但し微酔に止めるべしと言っている。一滴も飲めない人ほどお気の毒なことはない。さて次は読書の楽しみである。「山林に入らずして心閑かに、富貴ならずして心豊けし、大和の史を見れば遠きいにしへの跡、目の当たりに明らかに見て、我が身恰も其の世のある心地して数千年のよはひたもてるが如し、古き書を見ず古き道を知らざるは、万の里に暗し…」さて最後に健康を保ち養生するに大切なことは、怠けないこと。努力すべき事を良く努力し、体を動かし、気を循環させるを良しとす。また「畏れる」事、天を畏れ慎んで従い、人欲を畏れ慎んで我慢する。忍は身の宝なりである。以上貝原益軒の養生訓からの抜粋。
投稿者 zuiryo : 2009年06月07日 20:58
コメント
一年弱まえより ブログを拝見しております。
楽しみの一つです。文章の言葉に 季節を
感じて いつも 読んだ後は 清清しい気持ちになります。前向きに生きていこうなんて気持ちにもなるのです。不思議だなぁと。
いつか この気持ちを伝えたくて 感謝の気持ちを伝えたくて。やっと 踏み出せました。
今日もまた 不思議と すがすがしい気持ちになりました。ありがとうございます。
投稿者 ころぼっくる : 2009年06月09日 12:41