2009年06月20日
友人の死
先日大変親しくさせて頂いた友人が癌で亡くなった。以前より体調の悪いのは聞いていたが、こうも急に亡くなるとは思いもよらぬことで、ショックを受けた。亡くなられて直ぐに奥さんから電話を頂き、お宅にお邪魔して枕経をあげた。顔を覆っていた白布を取って顔を見ると、にこっと微笑んでいて、何か喋り出す一瞬前の顔つきだった。何と柔和な美しい死に顔なのかと思った。伺えば死の間際は大変呼吸が苦しく、苦痛を堪え忍んでいたということだったが、息を引き取る瞬間はきっと安らかな心境だったのではないかと感じた。そもそも親しくさせて頂く始まりは母上からで、子供のように可愛がって頂き、無知な山猿のような私にいろいろ教えて下さった。母上亡き後、これがご縁で、お互い運動好きでスポーツジムで度々顔を合わせるようになり、食通・ワイン通の彼から食事に誘って頂いたり、身に余る様々なご厚情を頂いた。何と有り難いことだったかと、いまさらながら思い返している。会社の方も社長を退き会長となり、これからもう少し自由な自分の時間が持てるようになって、晩年を優雅に送ることが出来ると、こちらも楽しみにしていた矢先のことだったので、ガックリ力が抜けた。私と1歳違いの兄貴だから、全く人ごとと思えず、自分も何時こうなるか知れないと、改めて感ずる。この世に思い残すことがないように、何時死んでも我が人生充分生きたと言えるようにしなければと思った。
投稿者 zuiryo : 2009年06月20日 14:18