2009年06月25日
川浦渓谷
これでかおれ渓谷という。もと板取村の一番奥にあるところで、以前先生と此処へスケッチに来たことがある。四季折々良いところだが特に秋の紅葉が素晴らしい。その後兄と一緒にスケッチに来たり、すっかりこの景色にはまって、何かと言えばやって来る。嘗て中部電力が巨大なダムを造る計画があり、そのため深い山奥まで工事用道路を作り幾つもトンネルを掘って、準備を着々進めたところで急遽取り止めになったのだそうだ。これまで注ぎ込んだ費用もバカにならないと思うのだが、電力の確保も壮大な計画の元に進められるわけで、こういう無駄もやむを得ないことなのかも知れない。そのお陰で山奥まで簡単に行くことが出来、美しし景色と美味しい山水を飲むことが出来るので、いつも感謝している。鬱蒼と茂る周囲の山々は目に染みるような翠で覆われ、人っ子一人居ない閑かな景色の真っ只中でじっとしていると、得も言われぬ幸福感に満たされる。梅雨時にしては良いお天気に恵まれ、少々きつい日差しで顔が真っ黒に日焼けしてしまったが、たとえ描く絵はへたっぴーでも、そんなのは二の次、大いに癒されて帰ってきた。
投稿者 zuiryo : 2009年06月25日 08:58