2009年12月01日
癌とは何か
先日NHKテレビで立花隆の「ガン、生と死の謎に挑む」を見て、ガンに対する考え方が全く間違っていたと解った。40年近く前、ニクソン大統領が「ガン戦争」を宣言して、世界中の科学者が征圧に挑んできたが、ガンは知れば知るほど複雑で難しいと言うことが解ってきた。ガン克服にはこれから百年は掛かるだろうと言われている。現在我が国で毎年33万にもの人がガンで死亡し、世界中で今までに数十兆円の費用を注ぎ込み、なお死亡は増え続けているのである。人間が生きていること自体がガンになると言うのだ。外敵から身体を守るマクロフアージという免疫細胞がガンの進行を促進している。つまり正常細胞の裏切り、生命が進化の過程で生き抜くために獲得したHIF-1(ヒフワン)も同様ガンの増殖に手を貸している等々、細胞の半分は敵、半分は自分だと言うことである。つまりガンは生命そのものの根源なのだ。ではガンとどう向き合うかだが、ここではっきり解ったことは、ガンは克服できないと言うこと、だからじたばたしてもしょうがない、残された時間を、死ぬまでちゃんと生きること、これに尽きる。以上がテレビを見ながらメモしたものを概略書いてみた。近年親しい友人をガンで相次いで失った。爾来ずっとこのガンというものの正体は何んなのだろうか考え続けていたので、目から鱗が落ちた。他人事ではない、明日は我が身の問題である。その時自分はどう生きるか、今から覚悟を決めておかなければならないと痛感した。
投稿者 zuiryo : 2009年12月01日 20:12