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2010年03月05日

2月はいつもの旅の仲間12人と少し長期の旅行をしてきた。私以外は殆ど夫婦で参加なので、日中見学の時は一緒だが、それ以外の時は一人で居ることが多い。そこで気が付いたことだが、意外と旅は孤独なものである。部屋に入ってテレビを付けても、英語が不得手な私では、ちんぷんかんぷんで解らない。そこで暇な時間は専ら読書と道中日記を書くことと、食事に出てくる料理を全て絵に描く事にした。こうすると結構良い暇つぶしになるのである。それから旅をして思うのは、非日常体験から得られるものである。寺での日々は時計の振り子のように毎日決まったスケジュールで、それはそれで快適なのだが、山に入って山を見ずと言うこともある。一端外に出て日常とは全く違った何日間を過ごすと、却って日常が見えてくる。丁度鏡で自分の顔を見るようなものだ。貝原益軒先生も言っているように、初めての土地で珍しい景色や歴史を学び、珍しい食べ物などを口にすると、それまでの自分の世界が新たな広がりを持ってくるように感ぜられる。こういう非日常体験は何も贅沢な旅をしなくとも、工夫さえすれば幾らでも方法はある。心地よいリズムの日々だけで良しとせず、たまには暇を見つけて大いに旅をすることをお勧めする。養生訓の中に、人生の達人とは自己が楽しむことを知る人であると書いてある。代表的なものが3つあって、第一は旅をすること、それに酒と読書だそうだ。成る程どれも楽しいことで、けだし名言である。

投稿者 zuiryo : 2010年03月05日 21:12

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