2010年04月03日
岐阜まつり
今日明日と恒例の岐阜まつりである。いつもは大抵無視で、遙か祭りの太鼓の音を聞きながら、我関せずで居た。ところが今日は余りにもお天気が良いので、誘われるように初めて見物に出掛けた。寺からは歩いて5分ほどだから、直ぐに神田町通りに着いた。押すな押すなの人だかり、露天も一杯出て、賑やかなことと言ったらない。円徳院あたりが出立と聞いていたので、人混みをかき分けるようにして進むと、丁度行進の出立時刻らしく、伊奈波神社の東宮司さん、太右衛門さんや桑原さんなど、顔見知りの人達とバッタリ会った。先頭は芸者衆お揃いの手古舞姿の一団、その後に伊奈波神社・金神社・橿森神社、三社そろい踏みで、宮司さん、禰宜さん、総代さん達の行進と続いた。日差しは春の陽気だが、冷たい風が吹き、寒いったらない。こちらは背中丸めて見物してるだけだから良いようなもの、道路の真ん中を寒風をまともに受けての行進もさぞ辛かろうと思った。この三社は、伊奈波さんがお父さん・金神社がお母さん・橿森さんが子供だそうで、順繰りにお詣りするのだそうだ。神田町通りでは沢山の御神輿が繰り出し、かけ声や太鼓の音など入り交じって賑やかなこと。その時ふっと、郷里の小さかった頃の祭りを思いだした。私は子供御輿を担ぐのが大好きで、祭り半纏にはじ巻き姿、颯爽とした出で立ちで出掛けたものである。関東では祭囃子と言えば神田囃子が定番で、大小の太鼓に笛、リズミカルな調子に、思わず体が揺れるようであった。父は中でも笛が上手で、山車の上に駆け上がり、飛び入りで一緒にお囃子の中に加わった。普段は無口で、およそ賑やかなことは嫌いだったのに、この時ばかりは別で、生き生きしていたのには子供心にも不思議な感じであった。岐阜に来てもう28年にも成るが、初めて見た岐阜の祭りで、図らずも郷里の祭りを思いだし、懐かしさで一杯になった。
投稿者 zuiryo : 2010年04月03日 15:30