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2010年04月24日

易経

午後易経の講義があり拝聴に出掛けた。隣に座った知人が講師の先生が書かれた易の本を見せてくれたのでぺらぺらっとめくっていたら、「窮すれば変ず、変ずれば通ず、通ずれば久し」という言葉が出てきた。急に逸外老師が目の前に浮かんだ。この言葉、雲水修行中どれ程聞かされたことか。耳にタコができると言うが、全くその通りで、老師は「窮して変じ、変じて通ず」という言い方だったが、兎も角良く聞かされた。凶の窮まったところがまさに吉に転ずる兆し、目には具体的にまだ見えていないが、やがて吉に転ずると察して行く眼を持つことである。冬至に喩えれば、12月22日が過ぎれば日差しは確実に長くなって、温かな春がやってくるのだが、しかし現実には、まだこれから1月にかけて、小寒・大寒と言う猛烈な寒さが待ちかまえている。最悪の時期を脱しても尚過酷な試練が待ち受けているわけで、そこをさらに乗り越えて3月4月になって初めて本当の春を迎えることが出来るのである。これを知っていないと、苦境を乗り越えたら直ぐにでも吉となるように思って、もう少しの辛抱に絶えられずあたら好機を失する事がある。根気を失わず、さらなる努力を重ねて行くことである。しかしこれは言うほど簡単ではない。そこで中国最古の書物易経から直に学ぶことにより確信が持てるようになるのである。尤も易経に余りはまるのも如何なものかと思う。もう10年以上も前になるが、別の先生から易経について講義を聴いたことがあるが、この先生はそのように警告された。良いとこ取りでは叱られるかも知れないが、私もそう思っている。

投稿者 zuiryo : 2010年04月24日 16:42

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