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2010年10月02日

黒猫墓参

愛犬ハチが突然死んで、気が抜けたようになって1週間が過ぎた。まだ使っていた犬小屋や手作りベット2ケ、ソファーなどはそのまま置いてある。ハチを知る沢山の人から贈られた花がこんもり盛り上がった墓所に飾られている。パソコンに記憶させておいたハチの写真の中から良さそうなのを大きくプリントして額に入れて部屋に飾った。毎朝散歩していたコースを辿って、今度は自分一人で歩いている。今日も犬仲間の近所の奥さんに会い、お悔やみを言われてしまった。寺町界隈は云うに及ばず、ハチの突然の死はこの辺り一帯でニュースとなって広がり、あっちこっちでご愁傷様ですと言われる。その度に悲しみがぶり返しシュン!となってしまう。ところで隠寮庭に住み着いている野良の黒猫は、ハチのライバルだった。台所辺を悠々と通り過ぎると、ハチは激しく吠えまくったものだ。それでも平気の平左で、相手はどうせ繋がれている身、幾ら吠えたって飛びかかってこれやしないと、高を括って通り過ぎる姿がにくったらしいたらありゃ~しないのだ。その黒がどういう風の吹き回しか、毎日ハチの墓参に訪れている。始めはお供えのカボチャと人参の煮物を食べに来ているのかと思ったが、どうもそうでもないらしい。今までは寺の者が近づけば足早に逃げていたのだが、いっこうに逃げる気配もないどころか側によって来るではないか。憎ったらしいがハチのおやつをやった。するとどうだ、まるで飼い猫のように親しげに寄ってきて、「サンキュー!」と言わんばかりの様子で食べた。今となってはガッツキハチに幾ら食べさせようと思っても、もう叶わない。おこぼれ頂戴というわけで、今や野良黒が我が世の秋を謳歌しているのだ。

投稿者 zuiryo : 2010年10月02日 19:52

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