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2011年01月06日

川上哲治さんのこと

午後日刊スポーツの記者がやってきた。何だろうと思ったら、川上哲治氏の特集記事を連載する企画があるそうで、その為の取材であった。川上さんが監督時代に毎年正眼寺で12月1日からの冬至大接心に参加された頃のことを知っている者が殆ど居なくなり、ご子息さんの貴光さんに紹介されてやって来たという次第。2年ほど前、川上さんと国松さんと3人で久しぶりに一杯やりながら、昔正眼寺で共に修行した頃の思い出話しに花を咲かせた事があったが、こういう昔話しを出来る者がだんだん居なくなって寂しい限りである。さて問われるままに次々に当時川上さんから聞いた話を想い出しながらいろいろ話しをした。ジャイアンツが九連覇したということは奇跡に近いことで、たとえ長島・王というスーパースターを擁していたとしても、それだけで達成できるものではない。この根底には禅の修行を続けられたことが大きく影響しているのではないかというところから、その謎を解くために話を聞きに来たわけである。既に王さんや国松さんにも会って話を聞いてきたそうで、想い出すままに話しをすると、何となく得心がいったようである。「その話し、我々会社勤めをしている者にも通じます」、とも言っていた。禅は諸道に通ずと言うが、本当にその通りで、どの分野にも相通ずるものがあるのだろう。川上さんは90歳を超えられたそうで、プロスポーツの選手は現役時代体を酷使するため、意外と短命な人が多いのだが、余程良いDNAをご両親から頂いたのだろう。当時、バッティングについて、身振り手振り夢中になって我々に話してくれた、少年のような川上さんが彷彿として、無性に懐かしくなった。

投稿者 zuiryo : 2011年01月06日 18:14

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