2011年04月11日
墓地で花見
昨日は余りにもお天気が良いので、午後ハチと良く散歩したコースを辿るように市営墓地方面に出掛けた。最近は来る機会もなく、歩きながら、あっ!あそこはハチがいつもオシッコをしたところだ、などと追憶しながらお日さんを体いっぱいに浴びて歩いた。30分ほどで広大な墓地が連なる山裾に辿り着いた。当時散歩は夜の喚鐘が済んでからだから大抵8時頃、慣れているとは言うものの夏の夜の墓地は少し気味が悪かった。夕方お詣りをした人の蝋燭が点々と揺らいでいて、何だか魑魅魍魎の気配さえ感じた。一刻も早くその場から離れたいと思うのだが、ハチは平気で、何か食い物でも落っこちていないかな~とクンクン嗅ぎ回っていた。そんな墓場の思い出だったが、今日のは違う。メインストリートの両側は桜並木になっていて、満開の櫻が咲き誇っていた。心地よい春風に誘われるように登り道をどんどん歩いていった。ついに一番奥まで来て振り返ったら、市街地が遙か彼方まで見渡せ、素晴らしい眺めである。最も高台の一角には真っ白な十字架が幾つも立っている。このエリアーはキリスト教の人達らしい。しばらく奥へ進むと十字架の下に黒御影石のモダンな形の墓石があって、文字が刻んであった。「汝ばかたれ」、うむっ?もっと眼を近づけてみたら、「汝地の塩たれ」であった。酷い読み間違えをしたもので、失礼しました。うっすら汗を掻いたが柔らかな日差しと温かな春風、人っ子一人居ない広大な墓地で今年初めての花見をした。
投稿者 zuiryo : 2011年04月11日 14:27