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2011年08月18日
お盆も無事に過ぎて
岐阜ではお盆行事は家々によって、7月と8月二派に分かれており、従って棚経廻りも7月と8月にある。この方が一辺に固まって押し寄せないので、厄介なようだが都合が良い。毎年のことながら酷暑の中、汗だくになっての棚経は楽じゃない。自分が修行した道場には檀家や信者先はなかったので、棚行廻りの経験はない。だから想像するだけだが、雲水は大変だな~といつも思う。多少親金となって懐が潤うというのが励みになるが、労が多い割には効は少ないのが実情である。道場によってはガバッ!というところも耳にするが、少ない方が雲水のために成る。朝掃除をしていたら、庭の隅からバタバタと変な音がする。何だろうと雑巾掛けの手を止めてじっと見ると、アブラゼミがひっくり返って、もがいているのだ。縁の下に差しかかる辺りで、そこはムカデの浸入を防御するために、農協から購入した粉末状の薬をどさっと撒いてあるところである。可哀想なので庭に降りて手でつまみ空中に放り投げたが、飛べずにどさっと地面に落っこちた。もう寿命が尽きる間際なのかも知れない。可哀想だから玉龍のびっしり生えている木陰にそっと置いてやった。しばらくバタバタもがいていたがやがて静かになった。蝉の一生は地中から出て何日も生きられないと言うから、この蝉の一生もこれで終わりなのだろう。この間もほぼ同年齢の人達と一緒に成ったら、日々足腰が衰え、目もしょぼしょぼにになって、記憶は悪くなる一方だし、あと数年したらこの世ともお別れだな~などと、寂しい話しになった。我々は日常座布団に座る生活だから、何度も立ったり座ったりがある。その度に顔をゆがめ、膝の関節をギシギシいわせながらだから、老化を嫌と云うほど思い知らされる。はかなくこの世を去ったアブラゼミを目の当たりにして、他人事じゃ~ないな~!と感じた次第。
投稿者 zuiryo : 2011年08月18日 10:49