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2011年10月10日

癌細胞のこと

雑然とメモや本で埋まっていた机の上を整頓していたら1枚のメモが出てきた。いつ頃のものか解らないが読んでいたら癌細胞のことが書いてあり、大変興味深い事柄なのでブログに書くことにした。癌細胞の世界を知ることは人間の生き方、社会のあり方に共通するところがある。今を生き抜く叡智の宝庫であり人間社会に驚くほど似ている。癌は只1個の小さな遺伝子の変異からスターとする。それが分裂を繰り返し約20年~10年で10億個になり、約1センチの大きさになる。これで立派な臨床癌となるのである。しかし殆どの癌は細胞途中で死滅する。生き残ったのは相当な強者である。では何故生き残れたのか。一つは与えられた環境に応じて自由に表面の顔を変化させる。つまり融通性があるので、自らの形に固執しない。郷にいれば郷に従うのである。二つ目は飢餓に強い。正常細胞の10分に1で生きることが出来る。どういうメカニズムかというと、自ら作り出した物を外へ出し、先ず自分から与え、外にある欲しい栄養素を取り込む智慧である。癌は誰からうつされたわけではない。いわば身内のことである。自分の家から不良息子が出たようなものである。子供がグレて親の言うことを聞かなくなる。困り果てどう更正させようか悩む。何故あんな良い子だったのが不良になったのだろうか。ここで不良化のメカニズムを知ろうとする。「ああそうだったのか、あのときの私の対応が悪かった」。その結果息子だけを責め立てたり、その時の息子の言動に振り回されなくなる。つまり客観的視点を持つ。これが癌と共存するコツである。メモはここで終わっている。その先も知りたいところだが、これにて終わり。

投稿者 zuiryo : 2011年10月10日 14:02

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