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2012年03月25日

メセナ

友人の会社は工場敷地内に美術館兼コンサートホールを建て、毎月音楽会を開催している。150人も入ると満員になるほどの規模だが、招聘するミュージシャンは皆一流どころで、それを会員に無料で公開しているのだから、企業のメセナと言うが友人のは本格派である。昨日は小室等の歌であった。ギターの弾き語りに、ピアノとのセッションで、これが実にあうんの呼吸というか、ご本人の歌もさることながら、ぴたっと決まっていたのには驚いた。そのホールのピアノだが、素晴らしい音色なのである。聞くところに依るとうん千万円もする代物で、そのピアニストもこういう良いピアノを弾かせて貰えるのはそうざらにあるこっちゃ無いと、気持ちよさそうに弾いていた。さて小室等さんは18年生まれと言うから私より一つ下、頭髪もひげも真っ白で、どう見ても年上である。2時間ほどたっぷり歌を聴かせて貰い大いに堪能した後、(友人は既に他界し現在は奥さんが美術館の理事長をされているのだが)奥さんに誘われ、小室等さんとピアニスト、女性ジャズシンガー(この方は篠田桃紅女史の姪、この美術館は総て桃紅作品)。以前からお目に掛かった方だったので気楽にご一緒させて頂いた。食事をしながらいろいろな話を聞かせて貰った。私の人生とはまるで異なった分野の方々なので、興味津々で、あっという間に2時間が過ぎた。既にこの道50年だという、特に変化の激しい業界で50年間も活躍し続けてこられたのには感服した。本人の努力は勿論だが、巡り会ってきた友人が素晴らしい方々なのだと感じた。

投稿者 zuiryo : 2012年03月25日 16:16

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