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2012年10月30日
ワイン
私はアルコール類はあまり強い方では無く、精々日本酒で1,2合という処、酩酊して前後不覚になったなどと言うことはない。友人で酒が好きで、ついにはアルコール中毒症になったのが居る。こう言うのは飲まずには居られないようなことがあるから、酒の力を借りて憂さを晴らしていると言うことなのだろう。これはあまり頂けないが、そう言うのでは無く親しい仲間と上等なワインを飲みながら、ぴったりの料理を頂くというのは食の醍醐味である。昨夜知人の誘いでそういう楽しい会に行ってきた。集まった8人が全員ワイン党で、まあ、詳しいったら無い。皆お勧めのワインを持参し、コックさんはそれに合わせて料理を作るという何とも贅沢な会だった。様々な赤ワインが注がれ大きなグラスが横一列に並んだ。「これはもうちょっと置いて、香りが立ってきてから飲みなさい」「こっちのはこの料理に・・・」。などと言われているうちに、頭の中がぐちゃぐちゃになってどれがどれやら解らなくなった。で、無視して片っ端からぐいぐいやった。口の中がいろいろなワインで充満し、無理して飲んだから頭がぐるぐる回って、ますます解らなくなってしまった。美味しいワインを味わうのも修行が居る。私のような者にはだいたいこういう上等なのは勿体ないのである。翌日はワインが胃袋に残っている感じで、粥座もイマイチ美味しくなかった。何事もほどほどが良いのである。その時ふと思ったのだが、日本くらい食に贅沢な国は無いのでは無いか。勿体ない話である。
2012年10月29日
ダイエット
以前医者から警告を受け本格的にダイエットを始めると予告した。その後着実に実行し、目下7キロ減量できた。途端に血圧が下がり、腹囲も10センチ縮まり、まん丸だった顔も面長に変化してきた。日常でも屈んでする動作が随分楽になった。このように目に見えて身が軽くなって、フットワークも大変良くなってきた。今までは白衣の繕い物など、面倒で先延ばししてきたのが、直ぐに針箱に手が伸びて、さっさと繕うようになった。万事良いことずくめで、減量もいろいろ波及効果があると解った。欠点は身体に抵抗力が無くなってきたことである。ついこの間も特別無理をしたわけでも無いのに、朝起きたら喉がガラガラ、熱は出る鼻水は垂れるで、正真正銘の風邪になった。医者に行き薬を貰い、3日間氷枕で冷やし続け、今日は何とか脱した感じになってきた。しかしまだ鼻水は間断なく垂れて、たちまちティッシュペーパーの山、出かけるときはハンカチで鼻をかむので、今度はハンカチの山、鼻の付け根は真っ赤っかでひりひりする。まだ10月というのに早々に風邪を引くなどと言うのは明らかに体力低下による。まっ、今までと違ったことをすれば合併症として良いことも悪いことも起こってくるわけである。身体からこれだけ鼻水になって水分が出て行くのだから、補給しないとミイラ状態になるのではと考え、せっせとゴボウ茶を飲んでいる。このゴボウ茶もダイエット関連のもので、効いているのか居ないのか解らないが、ずっと続けている。禅僧が病気をするというのは誠に恥ずべきことで、だからこういうのも黙っていた方が良い。「衆生病む故に我病む」と、お釈迦様も仰ったそうなので、いいとこ取りして、私の風邪もこれだ!と我田引水している。
2012年10月14日
開山忌
10月は5日・6日の開山忌が無事に円成し、ほっと一息というところである。9月始め頃より庭木の剪定が始まり、枝葉の後片付けに追われた。以前は焼却炉で全て処理していたのだが、近年煙を出してはいけないという市の条例が出てそれも出来なくなった。幸いうちは裏山があるので、せっせと山に運んで木々の肥料にしている。しかし山奥まで運ぶのも結構労力で、大きなゴミ入れ袋を布袋さんのように背負っては繰り返し運ぶのだが、まだ夏の暑さの残る9月の作業は難行苦行である。庭の掃除も掃いては散り掃いては散りの繰り返しを何遍もやる。庭の土がすり切れるほど繰り返す。不思議なことに一回一回元の木阿弥になってしまうように見えるが、重ねてやって来た痕跡は何処かに残っている。前日掃いて当日にはどこからともなく落ち葉が落ちてしまうのだが、そういう落ち葉は美しい。ぶっつけ仕事で前日1回こっきりの掃除で落ちた落ち葉も、落ち葉に変わりは無いのだが、こっちの方は美しくない。目に見えるものでもこうなのだから、まあしてや人間の心持ちと言うことになれば、一層顕著に出てくる。黙っていてもそこはかとなく漂ってくるものだ。私は密かに尊敬している老師が居る。つい最近もある大きな集まりで同席した。いつお会いしても何とも言えぬ良い香りがする。心の中は見えないのだが、逆にこれほどよく見えるものもない。