2013年11月10日
新婚旅行
つい先日ある人の友人で、南アフリカの若夫婦と一緒に食事をした。彼らは既に二ヶ月前から新婚旅行を続け、イギリス・フランス・アメリカ、そして日本にやって来たのだそうだ。東京を振り出しに、京都・大阪・奈良、長野では信州そば、馬刺しも食べたと言う。松本城では英語ガイドを見つけ詳しく説明も聞けてとても良かったと言っていた。旦那は南アフリカ人、奥さんはフランス人、こんなに離れた二人がどうして結婚することになったのか聞いてみると、奥さんはイギリスのオックスフォード大学出身、旦那もイギリスの大学出身で、そこで巡り会ったというのである。例えれば、北海道の人と九州の人が共に東京の大学に進み、そこで二人が巡り会い結婚したと言うようなことである。アフリカを含めヨーロッパ全体が一つの国のような感じである。既に二人とも仕事を持っているわけだが、半年間新婚旅行を続けほぼ世界を一周するという。これからタイ・カンボジャ・インド・ロシヤを回るのだそうだ。このスケールの大きさもさることながら、よくもそんな長期間休暇が取れるものか不思議に感じ、どういう仕事をしているのか尋ねると、「顧問」だと言う。顧問とはどんな仕事なのかその内容までは聞かなかったが、いずれにしてもこの優雅なこと、羨ましい限りである。しかも驚かされたのは、それぞれの国のどこが見所なのか徹底的に調べ研究してやって来ていることだった。ただ漫然と行き当たりばったりではないのだ。日本人の私が聞いても驚くほど日本の事を調べ尽くしている。二人とも優秀な頭脳の持ち主と言うこともあるのだろうが、純日本料理で接待したが、箸も巧みに使い、お酒も本当においしいと言ってグビグビ飲んだ。しかも食事の間中二人を見ていて実に感じが良いのだ。お寺に来たとき、おうすと和菓子をお出しし、暫く話をしてから坐禅を組んでみるかというと、是非と言うので大衆禅堂に案内し少し一緒に座った。この雰囲気は最高だと絶賛し何枚も写真を撮っていた。二人がやって来てお別れするまでわずか数時間の出来事だったが、何とも清々しい若者夫婦で、こちらも良い気分になった。
投稿者 zuiryo : 2013年11月10日 09:21