2014年01月11日
初釜
毎年正月は松尾流の家元の初釜があって名古屋に出掛ける。最初の頃は家元の茶室でお濃茶のお手前があり、その後食事を頂いて帰るというものであった。ところがずっとご一緒していた方がだんだん膝が悪くなって近年は私一人で出掛けるようになった。また家元の茶室でのお手前も様変わりして、あるホテルで催されるようになった。まっ、これはこれで、若い方々が気楽に参加できるようになって良い面もある。新年会のような雰囲気になったわけである。その会では家元の後で未熟者が何か少し話をしなければならない。今年は午年なので「驢を渡し馬を渡す」を話した。橋は好き嫌いなく誰でも渡す。ところが現実にはこうはいかない。むしろ渡したくない奴ばっかりなのだ。「気に入らぬ風もあろうに柳かな」と言う句がある。どうしてこうも気に入らぬ風ばかり吹くのだと思いたくなるのが現実だが、ちょっと視点をずらすと、この世に気に入らぬ風など何に一つないと解る。ゆらゆら揺れる柳を眺めながら、これだな!と気が付いた。
投稿者 zuiryo : 2014年01月11日 15:37