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2014年05月09日

紅梅

山門をくぐると直ぐ目の前に紅梅の大木が聳え立っている。この梅の木は昭和20年7月9日の岐阜大空襲で本堂・庫裡と共に消失、焼け焦げた根っ子だけが残っていた。それから20数年、死んでしまったと思っていた根っ子から1本の芽が出てきた。何と生き返ったのである。今では深紅の花を一杯咲かせ,多くの人の目を楽しませてくれている。20年前伽藍を再建するとき、梅の木の生命力にあやかりたいと思い、山門の真っ正面に移植した。今年も見事な花を咲かせてくれた。ところがよく見たら、手前の方の太い枝が枯れているではないか。ついにこの紅梅も寿命が尽きたのかと思ったが、他の枝は勢いが良いので、早速樹木医に診て貰った。原因が分かった。枯れた枝の根元に巨大な石が据えてあるのだが、この石の重みで根が圧迫され、痛めつけられたためだったのである。そこでこの巨大な石を何処かに移動させなければならないのだが、何せ大きな石なのでちょっと動かすのでも大変、三つ叉を組んでジャッキで持ち上げ,少しづつ梅の木から離そうというわけである。今月末に大きな法要を控えているので,それが済んだら作業にかかろうと思っている。人間なら、「重もて~え!、どけてくれ~!」と叫ぶところだろうが、木は口がきけないから,じっと我慢していたのだ。雲水にもこの梅の木の我慢強さを学んで欲しいな~!!

投稿者 zuiryo : 2014年05月09日 16:05

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