2014年12月13日
石磨き
15日から臘八大接心のため、年末掃除はできるだけ前に済ませ、終わって24日からまた再開というのが慣例である。山門や鐘楼、本堂などのすす払いや柱磨きなどは既に済ませた。寒風の吹き抜ける中、本堂東濡れ縁の下にこぶし大の真っ白な石が敷き詰めてある。それを一つ一つ雑巾で拭き磨いていた。どのくらいの数あるか知れないが、さぞ手が冷たかろうと思う。こんな事は僧堂なればこそである。先日の雨の日は軒下の垂木一つ一つ拭いていた。根気の要ることである。雲水時代、典座寮のとき、一抱えもある小屋組に這い上り、殆ど裸でへばりついて、下から放り上げられる雑巾できれいに拭いたことがあった。真冬の寒い中これをやるのだから、死にもの狂いだった。血気盛んで若さ溢れる頃だったからできたので、今では考えられないことである。僧堂には雲水修行中だからこそやれることがある。これが血になって体に染みこんで行くのである。
投稿者 zuiryo : 2014年12月13日 20:55