2014年12月23日
灯夜
22日早暁、臘八大接心も首尾円成し、安堵の胸を撫で下ろした。毎年の恒例行事で、私にとっては五十数年間もやり続けてきたことなので、どうって事ないが、それでもこうして無事に終わるとほっとする。後は年末掃除と餅つき、お節料理ができれば除夜の鐘で終わり。新年は寝正月である。ところでこのごろの灯夜はずいぶん温和しくなった。雲水の頃、ある年、下の者が日頃の鬱憤を晴らそうというのか、暗闇に引きずり込んで袋だたきにしたり、何だか訳の分からない地元の住人が灯夜の輪の中に入り込んでいたりと、どうも感心しないことなどもあって、厳重注意したことがあった。またこの僧堂に来て間もなくの頃、1,2年間、灯夜の意味も分からず、タダの放行のように考えて、馬鹿なことをしていた。まるで意味が解っていない。それやこれや、想い出すと長い間にはいろいろなことがあったが、事細かく教えて、普通にやれるようになった。伝統を維持するというのは、年間行事のあらゆる事柄について細かく指導していかないと
保たれないものである。
投稿者 zuiryo : 2014年12月23日 10:33