2015年03月16日
亡き友を想う
先日友人の奥さんから、実は主人が亡くなりました。生前の交友を感謝申し上げますという手紙が届いた。1年ほど前、近くを通ったとき急に会いたくなって突然訪問したことがある。久しぶりにお目に掛かると、想像以上に老いていたのに驚かされた。しかし既に90歳近くなのだから、老いて当たり前なのだが、どうもイメージとしては溌剌として居られた記憶が鮮明に残っているので、ついそう思ってしまったのだ。私がまだ雲水だった頃老師に連れられてお邪魔したのが始まりだから、50年近くになる。その後鎌倉に住職していた頃も近くで個展を開くと必ず寄ってくれた。ご夫婦いつも一緒、奥さんがまた良い感じの方で、夫唱婦随の見本のようだった。当時一緒に住んでいた母も、本当に良い人だと喜んでいた。尤も陶工は三日三晩薪をくべ続けなければならないから、嫌でも夫唱婦随にならざるを得ないのだが。知らせの手紙を受け取ってからがっくりきて、力が出なくなってしまった。友を失うというのはこういうことなのかと感じた。
投稿者 zuiryo : 2015年03月16日 09:12