2016年03月18日
外人さんの坐禅修行
近頃のグローバル化は驚くばかり。うちのホームページを見た外国の方から、短期坐禅修行が出来ないかと問い合わせがあった。今時こんな事ぐらいで驚いているようでは、時代遅れも良いとこと言われてしまうが、ホームページを開設して10年ちかくなるが、こんな問い合わせは初めてである。どこの馬の骨か解らないが、どうぞと返事をした。40代くらいの男が二人やって来た。良かったのは一人が片言ながら日本語が喋れた。アメリカ人であちらの坐禅会で何年か坐った経験があるそうだ。日本滞在中に、まだ何カ所か禅寺を訪ねて坐禅体験をするのだそうだ。うちではたった5日間の短い期間だったが、何が一番良かったかと尋ねると、托鉢だという。こんな良い体験は今までなかったと大感激していた。托鉢の何処がどう良かったのか解らないが、勿論アメリカではないそうで、何事も初体験は物珍しいと言うことだろう。それに礼儀正しいのに驚かされた。一つ一つの動作が実に丁寧で心が籠もっていることだ。近頃の日本の若者など足下にも及ばぬ。僧堂修行が実体は資格取りの方便になっている現在、こういう外国人を目の当たりにすると、いずれ本物は日本より外国へ行ってしまうのではないかとさえ思う。
投稿者 zuiryo : 2016年03月18日 05:16