2016年06月08日
大遠鉢
6月は1日から恒例の静岡鉢である。おもに会下(えか)のお寺に泊めて頂きながら一週間托鉢をする。毎日終日托鉢だから結構重労働だが、外の空気に触れ、お世話頂くお寺ではご馳走を頂き、僧堂とは違った日々が楽しみなのである。私も雲水時代は春秋の彼岸中10日間三人一組で何度も出掛けた。いろいろ思い出があって、今でも楽しく想い出す。春彼岸、飛騨組で高山に出掛け、当てにしていたお寺にいきなり断られ、粉雪の舞う夕暮れの市中をさまよい歩いた。引き手の責任で、何処かに泊まらなければこの寒さ、野宿というわけにも行かない。結局最初断られたお寺に再びお願いに行く羽目になり、何とか泊めて頂いた。当時は当日いきなり投宿をお願いすることになっていたために、こう言うことになってしまった。考えてみればこのやり方は随分無茶なことで、頼まれる方の身に成れば、迷惑千万である。今ではそんなことはない。予めお願いをする。ふっと、遙か昔のことが次々に思い起こされ、懐かしさで一杯になった。
投稿者 zuiryo : 2016年06月08日 07:19