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2016年06月18日

ござるとくんせい

この表題、一体何だ?と思われるでしょうか。五猿と燻製ではありません。岐阜弁です。いずれも丁寧な言い方の時、こう言うのです。・・・一生懸命やってござる、・・・それ貸してくんせい、などと使う。私も岐阜での生活は合計で四十数年になるので、言葉遣いもすっかり岐阜弁になった。一口に岐阜弁といっても美濃地方と飛騨地方ではまるで違う。僧堂修行時代、大遠鉢で飛騨の山奥のお寺に泊めて頂いたことがある。3月彼岸の頃で、奥飛騨ではまだ雪が降り、手足はかじかんで、脳天まで寒さが突き抜けるようだった。大きな炉が切ってあり、薪がめらめら燃えて、鉄瓶から湯気が立ち上っていた。お庫裏さんが心の籠もった郷土料理を振る舞ってくれた。いろりを囲んで食後いろいろな話をして下さった。その時の飛騨弁の美しい響きは今でも忘れない。何と情のこもった言葉なんだろうと思った。方言は郷土の宝である。この、・・・ござるなども、そばで聞いていると、ほのぼのとした温かさが伝わって来て、岐阜は良いところだな~と思う。

投稿者 zuiryo : 2016年06月18日 11:46

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