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2016年08月13日

朋を訪ね

信州安曇野に、人生の晩年に移住された知人が居る。全くその地域には縁もゆかりも無いところで、よくぞ決断されたものである。仕事も従来とは全く違うものだが、今溌剌として生活しておられる。近くのあずみの公園という国営の大きな公園があり、その中の「あずみの学校」という体験教室で、理科・芸術・社会等の各教室が有り、その中の社会科教室を担当している。そこでは昭和三十年代の庄屋さんの家を再現した中で四季様々な行事をイベントとして行っている。ちょうど小さな子供が何人か集まったので、早速紙芝居をやってくれた。今までの建築関係の仕事とは全く異質の所へ飛び込み、童心に帰り、子供に成り切って溌剌として働いている姿に感銘を受けた。三千メートル級の山々が周囲に連なり、裾野に広がる広大な農地に、澄み切った空気、どれをとっても魅力的なところで、自分もこういう所で住みたいな~と思った。実際にはそこでの生活は良いことばかりでもないだろうが、彼の澄んだ瞳を見ていたら、本当に、人生晩年の良い選択をされたものだと感じた。「朋遠方より来たるまた楽しからずや」そう思って下されば、行った甲斐があったというものである。

投稿者 zuiryo : 2016年08月13日 04:52

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