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2017年03月27日
言志録
佐藤一齋の言志録に、「初見の時に相すれば人多く違わじ」と言う一説がある。初めて会ったときによくその人を見れば、多くは過(あやま)たぬもので、度々会うようになってからする観察は考え過ぎて、帰って過誤に陥りやすいものである。初めてお会いしたその時に、この方はたいていこんな方だなあと思った感じには、いろいろの理屈や情実が混ざらぬから、至極純な所が、ちゃんと当方の胸の鏡に映る。その偽り飾らぬところが、チャンと見える。たびたび会うようになると、ああでもない、こうであろうなどと、理屈を付けたり、事情に囚われたりして考え過ぎることになるから、かえって人物の観察を過まるものである。この言葉、な~るほどと思った。
投稿者 zuiryo : 2017年03月27日 20:39