2017年10月29日
鳴かないカラス
カラスのイメージダウンの一つで最大のものは、一重にあのやかましい鳴き声にある。カアカアというかギャ~ギャ~というか、まさに悪魔の声である。さらにあの大口を開けて集団で鳴くから、お寺の清浄なイメージが一辺に壊れてしまう。うちの愛犬ハチが死んで、小さなお墓を作った。お寺で行事に昼食を出すときは、生前特に好きだった「ゴマ豆腐」を忘れずに墓前にお供えする。と、相向かいの電柱に待機しているカラスが数秒後にはさ~と舞い降りて、金物の器ごとくわえて、車庫の棟に置き、おいしそうに平らげる。食後は器は返さない。というわけで、にっくきカラス野郎なのだ。ところでカラスが嫌われる要因の一つは、あの鳴き声にあるのだが、なんとイギリスのカラスは鳴かない。姿形は日本のと変わりないのだが、絶対鳴かない。こうなると、あのつやつやしたカラスの濡れ羽色といい、くりくりっとした目と言い、大きなくちばしと言い、途端にカラスがかわいく見えてくる。
投稿者 zuiryo : 2017年10月29日 09:53