2017年12月23日
灯夜
僧堂では臘八大接心は(朝は午前3時から深夜午前零時まで坐禅を組み続ける)、12月15日~22日午前3時暁天喚鐘までの修行である。これが無事に終わって翌日の冬至の夜、今まで坐り続けていた禅堂で一転、終夜無礼講のどんちゃん騒ぎをする。私が僧堂で修行していたころ(臘八は1月15日~22日早暁だった)は多い時、雲水も30人くらい居て、この灯夜のどんちゃん騒ぎも相当なものだった。現在では人少なので典座脇の畳部屋でやっている。ご馳走と言っても僧堂だから豆腐や厚揚げがんもどき、サトイモや大根などを大鍋に入れてくつくつ煮込んだのを各自お椀にとって食べる。一番のお目当ては隠寮からどさっと下りてくるお酒、これを持鉢でがぶがぶやる。平生ろくなものは食っていないから、これでも大盤振る舞いとなる。無制限飲み食いして高吟放歌もOK、こんな解放感は他にない。昨日までの猛烈修行と今夜の大盤振る舞い、この差の激しいったらない。これが僧堂である。
投稿者 zuiryo : 2017年12月23日 10:30