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2018年04月18日

水彩画展

県美術館で水彩画展が開かれていたので観に行ってきた。どの作品もさすが~!と言うものばかりだった。中で一番私の目を引いたのが、何の変哲もない山奥の農家の一軒家とその入り口辺りが描かれたものである。何故この絵に惹かれたのかと言うと、こんな所が絵になるとはだれも思わないと思ったからである。以前スケッチに出かけた折り、「先生、ここ良いんじゃないですか~?」と言うと、「ここは絵になりません!」しばらく車を走らせ、「ここで止まって下さい。」と言われた。「先生!どこを描くんでか~?」と首を傾げると、近景はこの部分、中景はこの辺、遠景はあの辺と指摘された。「ふ~ん、こんなところが絵になるんですかね~!」約2時間指示された構図で描き始めると、あ~ら不思議、そこが良い構図に変身してきた。さすが~!プロの目は違うわい!何度も山奥へ写生に出かけたが、その度にこの果てしなく広がる景色のどこをどう切り取ったら絵になるのか、いまだに私には解らない。これがプロの目と言うものである。置き換えて、日常何の変哲もない日々の生活のどこに「禅」があるのか、と問うのと同じである。絵の先生は目が額縁になっている。我々は心が禅になっているのである。

投稿者 zuiryo : 2018年04月18日 14:38

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