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2018年06月13日

T先生の個展

地元のデパートでうちのお寺とは大変ご縁の深いT先生の展覧会が催された。初日ということもあって大盛況で、人でごった返していた。最初に気が付いたのは、先生の絵が全体的に明るくなったことである。では以前の重厚の方が良くて云々と言う話ではなく、芸術家と言うのは良いからと言っていつまでもそこに止まっていたのではいけないということである。常に新しい境地を目指して変化し続けなければ人は評価してくれない。丁度断崖絶壁にしがみ付いているようなもので、ちょっと気を緩めれば千尋の谷底に落ちてしまう。なぜこんな話を持ち出したかと言うと、偶然かねてからの知り合いの中部圏で活躍されている起業家の大御所氏から、私の同僚の禅僧の講演を聞いてがっかりしたと言ってきたからである。彼はつい最近まである派のトップに就いていた。どこか慢心があって、俺は偉いと思ってしまったのだろう。他人ごとではない。自分もうっかりしていると同様な非難を受けるかもしれない。他山の石とするで、他山の石以て玉を攻(おさ)むべしである。

投稿者 zuiryo : 2018年06月13日 17:40

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