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2020年03月17日
頂相の賛
嘗て僧堂の先輩だった方がやって来られ、自分の頂相を持参され、賛を書いて欲しいという。お引き受けして暫く傍らに置いていたのだが、目の前にあると気になって、こういうのは早く書いた方が良いと思い、昨日完成した。一般的には和尚さんが亡くなられその弟子がこういう依頼にやって来るのが普通だが、この方の場合は何もかも自分で済ませて思い残すこと無くあの世に逝きたいと思われたのだろう。確かに、弟子が嘗てうちで修行していたのだが、あの弟子では自分の頂相などどうなるか解らないと心配になるのは解るような気がする。賛を作っているうちに、昔のことが次々に想い出された。お互い若かったから、良いこと悪いこといろいろあった。しかし過ぎ去ってみれば皆良い思いでばかりである。雲水修行はピ~ンと張った綱を歩いているようなもので、ほんの僅かな判断の違いで、その後の人生は大きく変わる。まっ、これもご縁と思えば納得だが、しかしそのほんの僅かが実に大きい。それを改めて感じた。
投稿者 zuiryo : 2020年03月17日 10:38