2020年11月27日
草引き
連日草引き作務が続いている。広い境内人少では大変である。最初庭造りの時、これを考えて随分工夫したのだが、矢張り必要最小限は手で一本一本引き抜いてゆくより仕方がない。にっくき草め!である。京都で小僧をしていた頃、やっぱりこの草引きでは苦労させられた。当時師匠は積極的に除草剤を散布していたので、まだ楽だったが、それでも結構草引きは大変だった。私が此の道場にきたときも雲水は連日良く草引きをしていた。ところがよく見ると,ほとんどの者は片手に漫画本を広げながら,ただ坐って草引きの格好をしているだけだった。開いた口が塞がらなかった。此の道場は一体何をしているのか!こんな事が堂々とまかり通っている現状に唖然とした。馬鹿か~!此の道場の緩みきった現状を目の当たりにする思いだった。そこで徹底的に根性入れ直しをやったら全員帰ってしまった。さて小僧時代からず~とこの草引きにはいろいろな思い出があるが、根気よく草に負けずに引き抜いてゆくことは修行そのものだと思っている。妄想と相戦ってゆく坐禅修行と同様なのである。
投稿者 zuiryo : 2020年11月27日 17:48