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2021年02月24日
捜し物
最近特に物忘れが酷くなって、あれは何処へいった、是は何処だなどと、いつも捜し物をしている。本当に嫌になっちゃう。典型的老化現象である。いくら嫌になってもこの老化とは付き合って行かなければならない。他に聞く者も居なければ、叱り飛ばす相手もいない。良い対策があるわけでもなし、「絶望」と言う二文字が目の前をチラチラしている。こんな繰返しをやっていると気持ちが重たくなるばかりだから、気分を変えて、これからは物忘れを前提にして生きようと決めた。ものが目の前から消えるのは当たり前、縁があったらまたおいで~精神である。80才が手の届くところにきて、生きられるのも後何年、精々明るき生きて、さっさと死んで行こう。
2021年02月23日
年間日程表一覧
毎年1月に1年間の行事一覧表を作って関係者に配布する。昨年よりコロナで山内寺院の諸出頭もなくなり、もっぱら僧堂のみになったので、この一覧表を作って渡すのを忘れていた。しかし最近収束の気配も見え、行事のみで出齋なしにすれば、可能になってきたので、急遽一覧表を印刷して配布しようと思った。そこでパソコンの過去の記録を出そうとしたのだが、何だか旨くいかない。しばらく使ってなかったので、パソコンの操作そのものが解らなく成ってしまったのだ。仕方がないので去年のプリントを渡して、副司寮で新たに入力し直して貰うことにした。かくの如く少し前のことになるとまるっきり解らなくなってしまった。早い話が頭がパ~!になったわけ。絶望!と言う文字が目の前をチラチラした。80近くなれば誰でも人間こんなもんだぜ!一陣の小寒い風が心の中を吹き抜けた。
2021年02月21日
栄養の偏り
僧堂の食事は色々制限があるからどうしても偏る傾向にある。私の場合は雲水より多少自由が効くので、飯と味噌汁だけの食事に比べれば良い。と言ってもデンプン質中心になってしまう。これは仕方がない事である。雲水はある年限居れば下山して世俗の生活に戻るので問題はないが、死ぬまで居る私は多少考えなければならない。特に老齢化してくると、益々心身ともに固まる傾向にあるので、なおさらである。とは言うものの、変えると言っても様々制限がある中でのことだから、是も限界がある。近年やたら太りだした。何とか対策を練らなければならない。三度の食事の献立をどうするかである。隠侍さんが色々提案してきたが、毎日のことだから、余り手が掛かるようなものでは長続きしない。手軽であまり負担の掛からないようなメニューで偏らない食事をどうするか、相談しながら決めようと思っている。
2021年02月20日
久しぶりに晴れ
連日雪がチラチラ舞ったり、どんより曇ったりという日が続いた。一転、今日は朝から晴れ渡り、お日様がキラキラ輝いている!矢張こう来なくっちゃ~!悪天候の中参道松の剪定が続き、今日は午後京都へ帰へられる。、本当にご苦労様だった。外仕事は常に天候に左右され、雨だから休みというわけにも行かぬ。帰るという日に良いお天気とは皮肉なものだ。雲水修行も厳しいが、植木屋さんも同様に厳しい。その厳しさの中味は違うが、共通部分もあって、昔がふっと忍ばれる。どの世界も、楽々などということは決してないと言うことだ。もし少しでも楽だったなどと言う事があれば、地獄へだだ走り必定である。
2021年02月19日
中性脂肪値
毎月内科医で診察して頂き、薬の処方をして貰う。相変わらず中性脂肪値が異常に高く、食事の事で注意される。私の場合は僧堂なので食事は決まったもので、中性脂肪値が高くなるようなものは食べていない。にも拘わらず毎月注意される。運動もそこそこやっているし、毎日晩酌などと言うのも更にないのだから。持って生まれた体質なのだろう。しかし毎月注意されるので、どうしたら良いのか迷う。毎回診察の時は耳が痛い。そんな事言っていて、実わ~・・・!なんてことは神に誓ってないのだ。持って生まれた体質というのはそんじょそこいらの注意くらいでは治るものではない。私の体の血肉になっているのだと思う。とは言うものの数値を下げなければならない。そのジレンマに苦しみ抜いている。
2021年02月18日
積雪20センチ
朝からしんしんと雪が降り続き、あっという間に20センチ、今なお盛んに降り続いている。まっ、これくらいなら道路を走ってもそうたいした障害にはならない。空も大分明るくなってきた。一昨日から入っている植木屋さん、身を切るような空気の中、松の木によじ登って剪定を続けている。どんな仕事でも楽なことはないが、中でも植木屋さんくらいしんどいものは無いと思う。そもそも仕事場が木の上なのだから、自分の体を支えるだけでも大変だ。いつも数人のメンバでやって来るのだが、中に一人女性がいる。現在どの職場でも男女の差はなくなったとは言え、植木職人は重労働である。思っただけでもその大変さが忍ばれる。これも永年の修練で鍛えられているからこそ出来ることである。雪が降り続く中、一生懸命仕事をしている植木屋さんを見ながら、雲水修行どころではないな~と思った。
2021年02月17日
睡眠時無呼吸症
寝てるとき呼吸が止まるという恐ろしい病気になって、大分年月が経つ。寝るときは必ず強制的に空気を送る装置をつけなければならない。一生これをやり続けるわけで、例えば泊まりがけで出かけるときでもこの装置一式持って行かなければならない。一生生きてる限りである。面倒くさいったらありゃ~しない!この厄介な病気、意外と多いのだそうである。確か私の兄もそうだ。知人友人で、この装置をつけている人は意外と多い。そこで毎月の診察を回避するためこの装置一式買い取ったら良いのではないかと考えた。ところが一般には売り出されていないのだ。医療器具と言う事なのだろう。仕方ない。一生毎月1回の診察を受けに通い続けよう。トホッ。
2021年02月16日
参道、松の剪定
ぼーっとしていて、昨日行くべきお医者さんへ、一日遅れで行ってきた。案の定駄目!予約し直しで結局今日の午後5時になった。このところ何だかこういうことが多い。老化なのだろうが、それにしてもボ~ッとしすぎ。まるで馬鹿!老い先を考えると暗雲たれ込む。まっ、愚痴を言っても良いことないので、年取りゃ~みんなこんな様なもんだと、おおらかに考えることにした。今日は朝からからりと晴れ上がり、庭師さん達の仕事もはかどる。今回は参道の松の剪定、現在は後片付け要員がたった一人なので、比較的負担が軽く助かる。何よりからりと晴れ上がってきたのが気持ちいい。しかしどんな仕事でも、その道に苦労はついて回る。今朝京都を午前2時過ぎくらいに出立したに違いない。早朝到着してすぐに高い松の木にしがみついて作業開始、これで夕方までやるのだから、体力気力がないと、とてもじゃないがやってられない。よく雲水修行は大変と言うが、庭師さんに言わせれば、屁でもないと言うだろう。
2021年02月15日
頭がボ~ッ!
以前にも同じ題の文章を書いたような気がするが、またまたボ~ッとして予約していたお医者さんへ行くのを忘れた。夕方日程表を見て気がついたときには既に遅し。明日行って謝っておこう。最近このようなことが多くなってきた。典型的心身の老化である。周りに迷惑ばかり掛けている。ところで今日から庭師さんが入った。早朝にやってきたのだから、京都を出立したときは、夜中だっただろう。仕事とは言え楽じゃない。仕事ぶりも万事徹底していて、僧堂の雲水なんて足下にも及ばぬ。今回は参道の松の剪定だが、高いところでの作業は大変だ。地上の二倍も三倍も労力を要する。慣れているとは言え、傍から見ているだけでもご苦労が伝わってくる。雲水のテレンコテレンコの作務など問題外の外である。ただ一つ問題と言えば費用が相当掛かることである。会計係に聞くと、頭が痛いそうだ。お寺の景観を整えるのも楽じゃない。
2021年02月14日
沈黙は金
人間の思考力に限界はない。いつも理屈が渦巻いている。ちょっちぶつかればたちまちほとばしり出てくる。いつもはそれを押さえ込んでいるのだ。だからそのブレ~キが緩んだ途端、たちまち豆あられのごとく出る。本人はそれで良いかも知れないが、聞かされるこっちは良い迷惑だ。遙か昔、僧堂修行時代、実にくだらない先輩がいて、事あるごとにグダグダ理屈を言う。まっ、確かに一理ある話なのだが、そのグダグダに辟易して、殆ど耳を塞いでしまう。性格だと言えば言えなくもないが、そのグダグダを聞かされるこっちは良い迷惑だ。で、こう言う性格は生涯変わらないものと見えて、二,三年前ある会が何十年ぶりかで催され参加したら、くだんの男、最初から閉会までベラベラ一人で喋りまくり、興ざめしたことがある。本人は一行かまわないのだろうが、聞かされるこっちは堪ったものではない。沈黙は金と言うではないか。
2021年02月13日
消化器演習
消火器の使用期限が過ぎたので、買い換えなければならない。そこで全員で消化器を実際に使って演習をすることにした。竹藪でまず私が一番にやってみた。レバーを力強く握ると、プシュ~と音がしたと思ったら、猛烈な勢いで真っ白な噴霧上のものが吹き出てきた。ある程度は予測していたものの、その激しいのに驚ろかされた。しかし噴霧時間はわずかで、こんなもんなんだ!が感想。お寺中いろいろな所に置いてあるので、合計すると大分の数になる。このところ何かと出費の多いとき、またお金が出て行くのか~だが、こればかりは節約というわけには行かぬ。まあ良い演習になった。
2021年02月12日
蔵整理
永年放ったらかしだった蔵の整理をした。嘗て保存しておいた屏風を始め軸物などが、いつの間にか雲水によって持ち去られていたことが判明した。僧堂の雲水は皆修行のために集まっているのだから、蔵に保管されている大切な寺宝などを勝手に持ち去るなどと言う事は考えられないことである。しかし現実にはそういうことがあるのだ。時価うん百万する屏風などを盗み出している。僧堂を引いて帰ると決めると、計画的に蔵から盗み出し、お土産に持って帰るのだ。開いた口が塞がらないとはこの事だ。そもそもそう言う奴は僧堂でろくな修行はしていない。その者のすることを見ていれば一目瞭然である。何時かは屹度天罰が当たって、地獄へ真っ逆さまに違いない。
2021年02月10日
会計逼迫
会計担当雲水に詳しく聞くと、僧堂のお金は底をついて逼迫状態と言う。原因は矢張コロナで、ジワジワとボデェーブローのように効いてきたようだ。お寺の行事で一回の収入はそれほどでもないが、積もり積もれば結構な額になる。もう無駄なお金は一銭も使えません!と言われてしまった。急に懐に冷たい北風が吹き抜けるような気分になった。こう言うときに限ってやたら出金があるものだ。一つ一つは少額でも積み重なれば相当な額になる。そこで私の給与を徹底減額した。まっ、私の給与はそれを生活費に充てるわけではないので、少なくなったからと言ってさしたる問題は無い。世の中このコロナでみんな困っているのだから、これは当然と言えば当然のことである。いつもは世の中の動きに連動していなように思っていたが、一体のものだと解った。
2021年02月07日
万事にボ~ッ!
あるグループの物故者法要の打ち合わせに来られた方が居る。必要な事柄を伺い、これでOK!ところが帰られてから、細かいことで、予めお伺いしておかなければならない事柄がいくつも出てきた。何故その時、聞いておかなかったのか。ズバリ頭の老化である。細かいことまで頭が回らなくなっているのだ。そのくせどうでも良いような雑談に花を咲かせてしまう。そう大がかりな法要ではないので、その場でちょっと伺えば済むようなものだが、万事に頭の回転が悪くなった自分に腹が立ってきた。余り神経質に考えるとますます暗くなるのでこの辺で止めておくが、「万事にボ~ッ」なのである。
2021年02月05日
制間でゆったり
山内の火災で、このところ猛烈に忙しかったが、後片付けも一応終わり、漸く元に戻った。雲水たちは順番に暇を貰って帰る。僧堂内も一層静まりかえった。一方老齢化のせいか、私は万事にトロクなり、ボ~ッとしているときが多い様な気がする。脳天気のパ~になった。細かいところに目が行きすぎて、チマチマするよりは良いかな~とも思うが、このまま脳天気が続くのも少々心配になる。そこで近くの公園に速歩の散歩に出かけた。ちょっと汗をかき、息を弾ませるのも良い健康法だし、気分も変わって心にも良い。ではこれから出かけてきます。
2021年02月04日
節分豆撒き
過日炎上した山内寺院の後片付けはまだ終わらないが、僧堂行事もあり、ここらでひとまずお手伝いは終了にした。順番に制間暫暇となり、交代で授業寺にしばし帰る。僧堂内は静まりかえった。お天気も良いので消失の後片付けには好都合である。住職と家族には目の前の惨状を毎日見るというのも辛いことだろうが、耐え忍んで頑張らなければならない。ところで昨夜、晩開版後の節分豆撒きは例年通りにやったが、何せ人少なので、鬼の方から、イマイチ盛り上がりませんので、私の方も威勢良く暴れまくりましょうか・・・、と言ったかどうか知らないが、カラ元気だして、鬼のこん棒振り上げて、ドンドンドンと元気よくやっていた。雲水時代のこと、やはりこの節分豆撒きで、やたら張り切った鬼がいて、隠寮に居た老師の部屋を勢いよく障子が吹っ飛ぶほど力一杯明け放ち、雷鳴のごとき罵声で、「おにわ~そと~!といきなりやったら、間髪を入れず、バカモ~ン!と大声で老師に怒られてしまい、その場で平身低頭して鬼が謝ったという、笑えない話もある。まっ、雲水は何事も元気いっぱいが良い。尤も今年私は、隠寮は豆3粒、ご低声で頼むよ!と言っておいたので、知らぬ間に終わっていた。
2021年02月03日
火事見舞い
先日火事になった山内の寺にお見舞いに行ってきた。沢山の人が後片付けに精出していた。外観より中は相当火が回って、一応柱は残っているものの、天井や壁は殆ど残っておらず、皆黒焦げになっている。火勢のすさまじさを感じた。これからどうするのか案じられた。勿論今はそれどころではないが、いずれ再建と言うことになるのだろうが大変だな~と思った。どうか気持ちが萎えないように願った。他人事ではない。明日は我が身である。うちでも火の要心を徹底するように言った。火の要心は誰でも思わない者はいない。にもかかわらずこう言う悲惨なことになる。火の要心はしています程度では足らないと言うことである。何事も徹底することが肝心で、心配なところは二度も三度も確認して大丈夫か確かめるくらいの心がけが要る。これが日常にならなければ駄目だ。これからの再建の苦難を思い心が痛んだ。
2021年02月02日
火事発生
昨夜山内の瑞雲院から出火、すぐに消防車が来て消し止め、庫裡がほぼ全焼、隣接の本堂は何とか燃えずに済んだ、ちょうど暗くなって間もなくのことで、山内の娘さんが犬の散歩で参道を歩いたときに偶然早期発見、庫裡のみで、鎮火した。狭い参道に消防車がひしめき、一事は騒然となった。他の山内寺院にも類は及ばず、大事にならず良かった。ちょうど雨も降りだしたので良かったのだ。傘を差しながら様子をしばらく見ていた。他人事ではない。明日は我が身、雲水にも火の用心を一層厳重に言った。今朝、医者へ行くため前を通った時改めて見たが、燃え盛っていた昨夜の様子より軽微ですんだように見える。他人事ではない。
2021年02月01日
制間
今日からは制間となり、1ヶ月半は雲水たちは入れ替わり立ち替わり、受業寺へしばらく休暇を取って帰る。中には帰らずにじっと留まる者もいる。と言うようなわけで、ちょっと気分が変わる。僧堂だからやることは決まっていて,制中だろうが制間だろうが、基本的には相変わらずである。ところで今朝も愛猫「クロ」に背中から点滴注射をした。もう何回目かになるので手慣れたもんで,こっちも、クロちゃんの方も、双方スムース、ハイ!一丁上がり~、てなもの。山内入り口のお寺が新築工事を始め出し、総門下の通路が痛まないように補強工事、しばし車の出入りは遮断となった。僧堂を含めて合計七ケ寺があるので,結構頻繁に車や人の出入りがある。その中を仮設工事だから業者さんも大変,頭ばっかり下げていなければならない。