2023年12月28日
歳末大掃除
臘八も終わって、一息着いて、連日歳末大掃除。雲水の頃をいろいろ想い出した。中でも、典座寮の大掃除は大変であった。太い棟木が交差する上までよじ登り、下から次々に放り上げられた雑巾をひょいっと受け取り、棟木にかじり付きながら、拭いて行く。1年間の竈のススがへばりついているのを拭いて綺麗にして行くのだから、並大抵では無い。万一落っこちたら大ごとになる。褌一丁で閉じ登り、全て拭き終わって、下に降りてくる頃は、まるで土人の如く真っ黒、クロ助けになる。相当高いところでの作業になるから、身軽で木登りなどが上手な者で無ければ、この役は務まらぬ。私は下手っぴ~だったから、ヤレッ!などという命令は無かった。小さい頃から大寺の小僧していて、その道の鍛練を充分積んでいるベテランの役である。遙か昔のことだが、今でも当時のことが懐かしく甦ってくる。
投稿者 zuiryo : 2023年12月28日 11:05