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2025年02月03日

晩板板後、節分追難会

ずっと以前、同様なことを書いたような気がするが,今でも忘れられず、想い出すことがある。恒例の節分、晩開板後、褌一つになった鬼役の、体中墨で真っ黒、クロスケに塗りたくられた者、何せ寒中真っ盛り、冷たいなんて~ものじゃない、死に物狂いだ。食堂では老師を始め並み居る雲水達が整然と座して待ち構える中、提灯を掲げた案内役・鬼役・豆撒き役と三人ひと組になって、寺中駆け回る。中でも鬼役がこん棒をおもっ切りドスンドスンと板の間を叩きつける。この日ばかりは主役で、誰も文句は言えない。寒さと興奮のあまり、何を考えたのか不明だが、並み居る雲水の一番高単の雲水をいきなり蹴り倒し、後に続く者が型どおり、思いっきり豆をまき散らしたのだ。唖然とした。しかし今晩は何と言っても主役は鬼なのだから、やりたい放題、暴れまくったのだ。人間興奮すると何をやらかすか解らない。その典型である。まっ、これも行事と言う事で、大事には到らなかったが、少々やり過ぎである。日頃から何時か蹴り倒してやろうと満を持していたのかも知れないが、その時は何事もなくすんだ。今でも懐かしく想い出す。煮えたぎるような若さがそう言う形で爆発した瞬間だった。

投稿者 zuiryo : 2025年02月03日 10:36

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